唐突ですが、MacやiPadでは「Emacsキーバインド」という機能の一部が搭載されていることをご存知でしょうか?
実はこのEmacsキーバインドを使用することで、キーボード操作、特に文字入力時の効率を上げることができます。
そこで、今回はEmacsキーバインドの魅力と操作方法についてご紹介します。
そもそもEmacsとは?

「Emacs」とは、ハッカーなどの技術者に愛され続けている”多機能エディター“です。
1970年代に生まれた古い技術ですが、40年以上経った今でも多くの人たちが利用しています。
Emacsは奥が深すぎて説明が難しく、私自身も分からないことが多いので、ここでは簡単に「エディターなのね、ふーん」程度に覚えていただければと思います。
キーバインドとは?

「Emacsがエディタだってことは分かった、じゃあキーバインドって何?」
紛らわしい表現で分かりづらいのですが、端的に言うと“ショートカット”のことで、複数のキーを同時、もしくは連続で押すことで特定の動作をさせるもののことを指します。
Macユーザの方であれば、コピー(Command+C)+ペースト(Command+V)ショートカットなんかが馴染みが深いかもしれませんが、今回ご紹介するのは“カーソル操作で使えるショートカット“になります。
一部のEmacsキーバインドがMac・iPadで使える

さて、ここからが本題となりますが、MacやiPadは最初から一部のEmacsキーバインドが搭載されていて、色んなソフトやアプリでこの機能を使用することが可能です。
ここで、文字入力効率を大幅に上げてくれるカーソル移動のキーバインド(ショートカット)をご紹介します。
Ctrl + f:カーソルを1つ先に進める(=右矢印と同じ動作)
Ctrl + b:カーソルを1つ前に戻す(=左矢印と同じ動作)
Ctrl + n:カーソルを1段下に進める(=下矢印と同じ動作)
Ctrl + p:カーソルを1段上に戻す(=上矢印と同じ動作)
Ctrl + d:カーソルの1文字先の文字を削除する(=Deleteと同じ動作)
Ctrl + h:カーソルの1文字前の文字を削除する(=Back Spaceと同じ動作)
Ctrl + a:カーソルを行の先頭へ移動する
Ctrl + e:カーソルを行末へ移動する
これらキーバインドは、Mac・iPad純正の「メモ」アプリはもちろんのこと、エディタアプリの「Evernote」や「Ulysses」でも利用することができます。
ぜひ、試しに「メモ」アプリを開いてみて、上のキーバインドを試してみてください。カーソルが動くのが分かるかと思います。
おわりに

今回挙げたEmacsキーバインドは、最初のうちは慣れなくて使いづらいと思いますが、慣れてしまえば一気に文字入力の効率が上がります。
「別にカーソルキーで移動すればいいじゃん」と思われるかもしれませんが、Emacsキーバインドを覚えると、文字入力中にほとんどホームポジションから手を動かさなくて良くなり、ほんの少しの時間を節約することができます。
Emacsキーバインド、特にアプリのインストールなどは不要なのでご興味があれば試しにメモアプリでも開いて練習してみてはいかがでしょうか。
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